材質: SUS304-WPB
線径: 2.3mm
D/d ≒2.8

  • 用途・目的に対して機能面を最適化
  • 同時にコストも下げる設計
斜め二重丸フックの引っ張りバネ

こちらの逸品は腕の先端が内側に曲がった形状をもつダブルトーションバネです。腕の部分が長い上にコイル部分がD/d≒2.8かつ1巻分であったため、自動機ではなく専用の治具にて対応となりました。

用途・目的に対して機能面を最適化し、同時にコストも下げる設計

部品用途としては樹脂の筐体のようなものに穴をあけ、この線材の両端をはめ込むかたちとなります。
その場合に完全に平行になっているよりやや内側に曲がっている方が、線材自体のバネ性を利用してより密着に固定が可能となるため、シビアな精度管理が不要になることによる金型のコストを削るだけでなく、安定性も増すという機能的なメリットもあります。

2通りの自由長の調整方法

ただし、仕様によっては注意点も

フック部分

取り付けサイズとの関係にもよるのですが、曲げRが小さすぎたり、取付箇所となる両端の隙間が狭すぎる場合、取付時に拡げることで変形(ヘタリ)が生じる場合があり、そうなると機能面を落としてしまうため、注意が必要です。その場合は並行に近い状態に設計・加工することが望ましいといえます。ケースバイケースで最適な手段を選ぶことが重要になります。

岩津発条では、ケースバイケースに応じて機能面の向上とコストダウンの最大値を狙っていきます。設計や難加工に関するご相談はぜひお任せください!

ダブルトーションばねの設計・製作についてはこちら