ばね・バネの岩津発条製作所 ホーム > 圧縮バネ(押しバネ)
圧縮バネは最も広く使用されているバネです。シンプルに見えて実は緻密な職人技が必要とされるものも多いです。岩津発条が製作してきたバネの中からほんの一部を紹介します。
有効巻き数0.5、かつD/dが大きい特殊コイル
チタンにより軽量化に成功した圧縮バネ
純チタン(硬引き線)を用いた四角いバネ
特殊な材質を用いたバルブ用圧縮バネ
純チタン(硬引き線)のコイル
D/d≒35、有効巻き数1.25の特殊コイル
錠剤のシューターに使用される特殊形状バネ
シリンダ保護カバー用のD/dが大きい圧縮コイルバネ
黄銅線を使用した雑貨品
コイル外径が非常に小さい圧縮バネ
商品のフォルムに合わせて加工した圧縮バネ
コイル外径の変化、且つ、外径が非常に小さい圧縮バネ
線径・コイル外径・自由長が大きい円錐圧縮バネ
円形フック付き、片側座面のみ研削(研磨)したバネ(トムソン型打ち抜き用)
コイル外径(D/d)の大きな円錐バネ(テーパーバネ)
電気設備機器用アースバネ(圧縮バネ)
R形状の圧縮バネ(ケーブル・ホース類のガイドスプリング)
鼓型(ボビン型)圧縮バネ
異形線の圧縮バネ(ダイバネ)
楕円形状の円錐バネ
M6ナットをはめるテーパー状密着圧縮バネ
「現行品が折れる」「錆びを防止したい」「海外調達品を国内で調達したい」…など日々様々な声が寄せられますが、その中でも特にご相談の多い圧縮バネのお問い合わせ内容をご紹介いたします。
熱処理の仕方を少し工夫するだけで、
長く使えるバネになることがあります。
職人の絶妙な熱処理加減で長寿命化を叶えます!
既存のチタンバネは寿命が非常に短く、コストがかかって困っています。
寿命の長いチタンバネを作って欲しいのですが…
寿命の短さは、熱処理に問題があることが判明しました。
バネ用チタン材は、取り扱っているバネメーカーが少ない上に、熱処理によって引っ張り強さや横弾性係数が大きく変化するため、チタンの熱処理の出来栄えは、経験に左右されやすいものです。
加工の難しさにとらわれずに特殊な材料を選定することも寿命を延ばすポイントになります。
「海外の特殊なバネを再現してほしい」
バネの仕組みを理解しつくしているので
現行品と同じものを作ることが可能です!
現状しようしているオイルシールに使用されるバネが壊れてしまったのですが、調べてみると海外製。
海外で再度生産するとなると、輸送コストもかかるので困っていました。日本でどうにか全く同じ形状に加工できる業者を探しているのですが…
よく見ていただくとこちらのバネ、少し斜めに巻きつけが行われています。このように機械で成形が難しいものであっても、岩津発条ではバネの仕組みを根本から理解し、実現可能な職人が揃っているため、どれほど特殊なものでも専用の治具を作成の上現物と同じものを製作することができます。
今回は、加工に必要な専用のワイヤーガイドを1から製作することで実現することができました。
純チタンのバネ用データを保有しているので、
安価にバネにも採用して
錆び対策を行うことが可能です!
現在使用しているバネがすぐ錆びてしまって強度も弱くなってしまうため、交換頻度が高くコストもかかってしまうので悩んでいます。錆びないバネを製作したいのですが…
チタンは錆びに強い材質です。しかし、バネ用チタン合金は高価でメーカー在庫も不安定。純チタンであればバネ用チタン合金に比べ安価に手に入ります。
純チタンのデメリットは、バネ材として販売されていないことからバネに必要なデータをメーカーが公表していない(わからない)ことですが、岩津発条ではこの材料でバネを多数作り、独自のデータを保有しているため、要求された荷重どおりのバネを製作することができました。
軽量化に最適なチタンでも、
比較的低コストで製作可能!
バネの軽量化をしたいのですが、軽量化を優先すると希望の荷重にならないので、どうすればいいか途方に暮れています。何かいい方法はないですか?
錆び対策にも有効なチタンですが、軽量化にも貢献する優秀な材質です。
高価なイメージがあるので最初からチタンを採用することをあきらめられている場合も多いのですが、岩津発条では様々な工夫により総合的にコストを抑えることができるので、チタンでも比較的低コストで実現することが可能です。
異形線でも加工ができる設備を
自社で作れるので、
省スペースの実現も可能!
バネに割けるスペースが限られているので、そのスペース内で希望の荷重を得るためにたわみ量を多くしたいと思っています。直角度も精度高く作る必要があるのですが…
狭いスペースでたわみ量を多くしたいということですね、分かります。こういったケースの場合はたわみ量を確保するために、平線(平たい板状の材料)を使用することが多いです。
特殊な線径のため、自動機で巻こうとすると面が倒れてしまいますが、岩津発条では旋盤加工機を使ったオリジナルの機械を用いて、職人がひとつひとつ加減を調節して巻いていきました。
直角度についても、手加工で芯取り(ピッチの調整)を行うことで精度の高い直角度に仕上げています。
圧縮バネ(押しバネ)は、バネの定番でありながら、形状や使用用途によって設計・製作の難易度が変化します。弊社では機械ではできない難加工も熟練職人が手加工で対応しています。
こちらに記載されていないような仕様・加工の場合でも、お気軽にお問い合わせ下さい。
とにかく長いバネでした。二人掛かりで伸ばすと、10m以上の長さになります。当然、これだけ伸ばしても、元に戻した時にへたることはございません。
これだけの長さのバネをつくるだけでも一苦労ですが、「外径のばらつきをなくしてほしい。」というお客様のご要望がありました。
外径にばらつきがでるのは、長過ぎてバネ自体の自重が影響するためです。そのため、2本のパイプとローラーで「受け」を設置し、まわりやすくし、自重の影響を逃がしたことで解決させました。
材質 | SWP-A(SWRS、ピアノ線) |
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線径 | φ2.0 |
コイル外径 | φ64 |
総巻数 | 415 |
自由長 | 1650 |
写真の距離で約10mです。最高まで伸ばせば、一区画分程の長さになります。
どんなに長い圧縮バネでも、外径のばらつきなく巻くのが職人技です。
特殊・精密な圧縮バネ(押しバネ)の製作や難加工は、私達にお任せ下さい。治具・金型内製率99%だからできる、フレキシブルな対応で、皆様の「ほしい圧縮バネ」を1個から製作いたします。
また、最適な製品ができるよう設計など技術面のアドバイスや、製作後のアフターフォローも行っています。