ばね・バネの岩津発条製作所 ホーム > 長巻バネ製作レポート
設計上、10m以上は伸びる試算でしたが、実際に伸びるのか?やってみました。結果は、右の通りです。
伸ばしすぎると切れそうだったため、余力を残しましたが、それでもざっと見積もって、10m以上あることは一目瞭然。圧巻でした。
これだけ長いバネをつくるには、コイル外径・ピッチ・自由長の管理が肝になります。なので、バネが出来上がるまで、一歩も現場を離れられません。さばいて、送って、さばいて、送って、、、集中力あるのみです。材料によっては、失敗できない額のものもありますからね。
あとは管理された熱処理くらいですが、元々ヘタりにくいバネなのです。とはいっても、誰でも簡単に作れるわけではなく、「設計」が重要なポイントなのです。長巻きバネに限ったことではありませんが、設計次第で出来栄えに雲泥の差がでますから。
等間隔に仕上げるには、材料の送り量のコントロール、自重を逃がす工夫、ピッチ開けツールのタイミングのコントロールなど、様々な点に注意を払い、管理しなければなりません。特に大事なのが、自重を逃がす工夫。これだけ長いと、バネ自体の自重が影響してコイル外径がバラつくため、弊社では2本のパイプとローラーで「受け」を設置し、まわりやすくし、自重の影響を逃がしました。
このようにして、見たことのない長いバネができあがったのです。
製作過程にはいろんな壁にぶつかりました。
が、職人の熱き思いがこのバネを実現させたのです!!