材質:SWP-B(SWRS、ピアノ線) 線径:[1.9×4.2] 異形線の金型受け用バネです。
逸品その一. 異形線の圧縮バネ(ダイバネ)

逸品その一. 異形線の圧縮バネ(ダイバネ)

このバネの特徴は、何と言っても異形線であること。 これは金型受け用のバネで、一般的に金型受け用のバネに用いられる材料は

  • 角線(材料の断面が正方形)
  • 平角線(材料断面が長方形)
  • 平線(材料断面が線に近い)

  の3種類があります。今回ご紹介するバネは、最も加工難易度が高い「平線」のバネです。 こちらのバネは、線径が[1.9×4.2]で、これを普通に自動機で巻こうとすると、面が倒れてしまいます。

逸品その一. 異形線の圧縮バネ(ダイバネ)

そこで、自動機ではなく、旋盤を使った岩津オリジナルの芯金巻き機で、職人が一つ一つ手で加減を調整して巻いています。 力加減次第ですぐにずれてしまうので、このバネを巻けるようになるには、かなりの練習が必要です。 ちなみに、このバネの材料はオーダーメイドです。丸線を仕入れ、圧延メーカーに依頼し、平線に加工してもらっています。通常、圧延メーカーは100kg単位の大ロットでないと引き受けてくれませんが、お取引させていただいている圧延メーカー様は、20~30kgでも対応して下さいます。 結果として、岩津で少量のバネ加工を行う際は、比較的安価で行うことが可能となっています。

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