材質:SWC(80C)
線径:3.0mm
潰しの厚さ:1.4mm
潰しの幅:4.9mm

  • 展開長が長いため自動機不可
  • 一部プレス加工により曲げ・潰しを行った

 

長い展開長かつ、プレス加工による曲げ・潰しを行った線材加工品

こちらの逸品のポイントは3つ。①展開長が長く自動機では加工できないこと、②先端の曲げ個所の長さが短くベンダーでは曲げられない箇所をプレス加工にて対応、③抜け止め用途として直線部にプレス加工にて潰しを行う。という点になります。

①展開長が長く自動機では加工できないこと

長い展開長かつ、プレス加工による曲げ・潰しを行った線材加工品

自動機で対応できない理由として、直線部が長い=コイル材を直線に加工しようとすると、材料の癖が出てしまうためです。
直線の長さが長ければ長いほど癖が強くなってしまうため、直線材をカットした上で加工を行いました。また、ここでの一工夫として、直線材を予めまとめてC面取りを施すことで、加工コストを下げることもできます。

②先端の曲げ個所が短くベンダーでは曲げられない箇所をプレス加工にて対応

長い展開長かつ、プレス加工による曲げ・潰しを行った線材加工品

ベンダー加工による曲げを実現するためには曲げ箇所の両サイドに線径の2倍ほどの直線部が欲しいところですが、今回の逸品は非常に短い長さの指定があり、ベンダー加工が難しい状況であったことからプレス加工にて対応いたしました。

③抜け止め用途として直線部にプレス加工にて潰しを行う

長い展開長かつ、プレス加工による曲げ・潰しを行った線材加工品

部品の用途として、直線部に対して突起のようなもので抜け止めが必要でした。通常抜け止めとして考えがちなのが何かを付け加えるという手段なのですが、強度や見た目等の条件さえ問題なければ、何かを付け加えるよりもプレスで潰して面積を広げることで簡単に抜け止めの目的を果たすことができます。

岩津発条では、展開長が長すぎて自動機で加工できない製品でも職人による手加工で柔軟に対応いたします。お気軽にお問い合わせください!

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