材質:SWC(SWRH)
異形線断面(台形)→上辺:4.44/下辺:3.56/幅:12

コイル状に巻いた後の材料の収縮を計算し、断面が台形の素材を使って製造しました。

逸品その一. 省スペースで有効巻き数を多く得るトーションバネ

まず材料は、上辺:4.44/下辺:3.56/幅12の台形断面にて製作しました。
四角形断面の材料は、巻き取ると“内径が膨らみ、外径は縮む”という特性があります。

そのため、コイル状に巻いた後の断面が、ほぼ長方形[4×12]になるように
材料の収縮を計算し、このような台形断面にて製作したのです。もちろん、特注です。(タークスロール四面押さえ(硬上がり))

逸品その一. 省スペースで有効巻き数を多く得るトーションバネ

当初はピアノ線を採用していましたが、実際に巻きとってみると、D/dや材料硬度(硬上がり)の影響で、材料が折れてしまいました。その後、SWCで製作するも、やはり折れてしまいます。そこで、一旦焼戻しをして硬さを減らし、バネ成形後に焼入れする、いう工程を踏むことにしました。

冷間加工のバネメーカーでは、滅多に焼入れをしないため、珍しい事例でした。
(通常、冷間加工のほとんどのバネで行う熱処理は、低温焼きなましです。)

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